雪氷学会会員のみなさま
2025年度後期を対象とする井上フィールド基金の募集を受け付けます。若手の皆さんはぜひ奮って応募ください。また、学会員の皆さんの周辺にフィールド調査を予定している若手がおられましたら、ご案内ください。
日本雪氷学会
井上フィールド科学研究基金事業運営委員
斉藤和之
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井上フィールド科学研究基金による研究活動助成
2025年度後期公募
井上基金事業運営委員会
井上フィールド科学研究基金(英語名:The Inoue Fund for Field
Science)は、アジア高山地域を中心に世界各国のフィールドで氷河気象学の研究に活躍された故井上治郎会員の御母堂・井上ふさの様から1993年度全国大会(新庄市)においてご寄付されたもので、雪氷学・氷河学を志す若手研究者のフィールドワーク・研究交流活動を助成するために、日本雪氷学会に設立されました。1995年度以後、井上基金事業運営委員会において助成事業の募集と選考が実施され、数多くの若手研究者の活動支援に寄与してきました。
本基金による研究活動への助成を希望される方は、以下の要項にそってご応募ください。選考は井上基金事業運営委員会において行い、理事会の承認を経て助成対象者に結果を通知し、通常総会および「雪氷」誌上で対象者を発表します。
この基金は、公的資金の取得が困難な、あるいは不十分な若手の活動を支援することを趣旨としています。また、応募の時点では会員でなくてもかまいません。周辺に趣旨に合う活動を計画中の方がおられたら、ぜひ応募をお勧めくださるようお願いいたします。みなさまからの積極的な応募をお待ちしています。
<公募要項>
1) 助成事業の内容
種目A:雪氷学の発展に寄与すると考えられる若手による海外フィールド調査、および国際的な研究交流・推進の活動について助成を行う。
・A-1:海外フィールド調査の補助(1件上限50万円)
・A-2:国際交流活動(フィールド調査に関係したワークショップや研究計画検討の諸会合、フィールドにおけるサマースクール参加等)に関する参加の補助。(1件上限30万円)
種目B:若手による海外における雪氷災害およびその防止に貢献する調査で緊急性を要する活動の補助。(上限100万円)
2)助成の条件
・種目A、B共に、助成対象者は若手(申請時に40歳未満)であり、事業実施時に雪氷学会員であること。
・個人のみならずグループによる申請を認める。ただし全員が申請要件を満たすこと。
・助成対象者の国籍、在住地は問わない。
・申請は一人につき一件に限る。
・同一活動内容に関して、他の公募に応募している場合には、その旨を申請書に記すこと。
・過去に本助成金を受けた者が再応募することも可能であるが、選考時に採択の優先度が下がることがある。
3)助成対象活動期間と応募締切
期間:2025年10月~2026年3月
締切:2025年7月末
ただし種目Bは活動の必要性があれば活動期間を問わず、随時応募を受け付ける。
4)助成額:
種目A、種目Bそれぞれの助成額は年間100万円を上限とする。
5)応募書類の様式
下記の事項をA4サイズ用紙に記載し、PDFファイルを作成すること(全体で数ページ程度を目安とする)
(1)課題名(種目A-1、A-2、Bの区別)
(2)申請者(グループの場合は代表者並びに全構成者)の姓名(ふりがなを付ける)、所属、身分、生年月日(年齢)、連絡先住所、TEL、E-mail
(3)活動の目的・意義
(4)活動の具体的内容
(5)活動に至る経緯・準備状況
(6)助成テーマに関する研究業績(もしあれば)
(7)活動実施の日程計画
(8)予算計画(既存、申請中又は申請予定の他の財源などがあればその内容についても記し、本予算との関係を明確にすること)
(9)助成希望額とその使途内訳
(10)安全対策
(11)事故等が生じた場合の対応責任者(姓名、所属、身分、助成希望者との関係、連絡先住所、TEL、E-mail)
(12)その他付記事項
6)書類提出先
日本雪氷学会事務局(jssi-post@bunken.co.jp)宛てに,応募書類のPDFファイルを送付。
7)問い合わせ先
公益社団法人日本雪氷学会井上基金事業運営委員会
斉藤和之(海洋研究開発機構)(ksaito@jamstec.go.jp)
8)成果の報告
助成金の交付を受けた個人又はグループは,活動終了後,1か月以内に別途定める様式の報告書を事務局に提出すること。また、その活動報告と成果を原則として半年以内に学会誌(雪氷またはBGR)に投稿すること。報告された活動内容が事業の趣旨に合わない、助成金の使途が適切でない、などの場合は助成金の返金を求める場合もあります。
以上、応募要項。
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以下は、過去、不採択となった方々にお知らせしていた内容で、
昨年度は応募要項とは別メールでお送りしていましたが、
公平性を期すためにも、また、審査する側としては内容以外のところに
気を取られたくないこともあり、あわせて周知・送信する次第です。
・主体性・オリジナリティ:過去の多くの申請が、科研費などの別予算による観測計画に参加する形での計画となっています。このため、「自身の計画がメインの計画とどう違うのか、自分のアイデアはどこにあるのか」が明確に書かれていないと「メインの計画の予算の足しにするだけの計画」という印象がぬぐえません。
・具体性:メインの計画が未定な状況が多いとは思いますが、仮の日程であっても、具体的にいつ、何をどうする予定か、という計画が必要です。それが上記の「主体性」があることの証にもなります。
・課題名がない申請がありました。確かに募集要領には「タイトルを書け」とは明記されていませんが、中身を読まないとどこで何をするかがわからない、というのは変な申請です。
以上です。申請書作成に関して注意するべきポイントを
井上フィールド委員会から,老婆心ながらお知らせしました。
参考にしてください。
記事の有効期限: 2025年7月31日 木曜日