Japanese Society of Snow and Ice

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2005年度 春の講演会

— カテゴリ:

「新潟県中越地震と雪氷災害」・「雪の気象学」

2005年度 春の講演会

日 時: 2005年4月20日(水) 13:30〜15:00
会 場: 北海道大学学術交流会館小講堂(札幌市北区北8条西5丁目)
参加費: 無料
講 演:

「新潟中越地震と雪氷災害」 防災科学技術研究所長岡研究所 西村 浩一
「雪の気象学」 酪農学園大学 播磨屋 敏生
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講演要旨:

「新潟県中越地震と雪氷災害」

 2004年10月23日午後5時56分に発生した新潟県中越地震とそれに続く余震群は、山村豪雪地域に甚大な被害を与えた。そして復旧作業もまだままならぬ2ヶ月後、追い討ちをかけるかのように、新潟県は19年ぶりの大雪の冬を迎えた。積雪荷重による家屋の倒壊は100棟を越え、雪下ろし作業中の事故も多発した。地震による斜面崩壊で大きく変化した植生と地形、土砂や樹木で埋没・破壊され機能が低下した雪崩対策施設、これらに大雪という負荷が加わり、雪崩も頻発した。斜面を流下した雪崩が河川を塞ぎ、家屋が浸水した事例もある。
 一方、(社)日本雪氷学会と日本雪工学会は、地震発生直後に「新潟県中越地震・雪氷災害調査検討委員会」を合同で立ち上げ、雪氷災害の危険性の調査、災害軽減につながる対応策の検討や提言を行った。本講演では、被災地の状況と雪氷災害の事例のいくつかを、委員会に設置された「道路」「建築」「雪崩」「融雪」「生活関連」という4つのワーキンググループの活動を交えながら紹介したい。

 

「雪の気象学」

 雪の研究と言えば、誰でもがその美しい結晶形の研究を思い浮かべることでしょう。そしてそれに魅せられた人々もたくさんいました。しかし、気象学的には、もう一つの視点「量」も重要なのです。量を決める成長速度についてみると、昇華成長はある大きさになるまでの初期にのみ有効で、その後は雪片形成と雲粒捕捉成長が重要となります。それらについての微物理・素過程をはじめに述べます。自然界では、それらの素過程で現象が起こる訳ではなく、通常は組み合わさった複合過程の結果で現れるのです。その降雪機構は唯一ではなく、気候条件によって変化します。最後に、山岳性降雪の実態を示します。
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