Japanese Society of Snow and Ice

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2014年度 地域講演会

— カテゴリ:

東川町:雪結晶はのふしぎ、旭岳の雪はなぜ美しいのか

日本雪氷学会北海道支部2014年度地域講演会

開催地域:東川町

テーマ:雪結晶はのふしぎ、旭岳の雪はなぜ美しいのか

2014年度地域講演会ポスター画像

期日:2015年1月17日(土)、18日(日)

会場:東川町農村環境改善センター(多目的ホール)

   ひがしかわ「道草館」(東川町道の駅)

   東川町羽衣講演「ひがしかわ氷まつり」会場内

主催:公益社団法人 日本雪氷学会 北海道支部

共催:一般社団法人ひがしかわ観光協会

   ※ひがしかわ氷まつりと同時開催

お問い合わせ:北方建築総合研究所(担当:つつみ) TEL:0166-66-4231

 ポスターPDF

 

◆プログラム

1.地域講演会「六花の美とサイエンス~旭岳の雪に惹かれて~」

日時:1月17日(土)15:00~17:00

会場:東川町農村環境改善センター(多目的ホール)

講師:油川英明

  (NPO法人雪氷ネットワーク、元北海道教育大学教授、博士(理学))

対象:どなたでも(事前申込不要)

参加費:無料

 

2.関連行事「雪氷楽会]

日時:1月18日(日)10:00~15:00

内容:雪と氷の科学者との実験・体験イベントです。

 「アイロンビーズで雪の結晶をつくろう」

  (会場:ひがしかわ「道草館」(東川町道の駅))

 「除雪・雪下ろしグッズ体験」、「雪の観察会」

  (会場:東川町羽衣講演「ひがしかわ氷まつり」会場内)

対象:どなたでも(事前申込不要)

参加費:無料

その他:「除雪・雪下ろしグッズ体験」、「雪の観察会」は野外が会場になりますので、雪遊びのできる暖かい服装でお越しください。

 

 

◆開催報告

開催概要

 日本雪氷学会北海道支部では,「雪氷」に関する啓蒙普及活動を目的として「地域講演会」を札幌以外の北海道各地において毎年開催しています.2014年度の地域講演会は大雪山の麓,伏流水と写真の町として知られる東川町において開催しました.併せて,雪氷楽会in東川町を講演会翌日に「ひがしかわ氷まつり」会場内にて実施しました.開催にあたり,ひがしかわ観光協会からご支援を賜ると共に,財団せせらぎより助成金の給付を受けました.また,両日に渡り東川町教育委員会の越高大輔氏にスタッフとして多大なるご協力を受けました.ここに厚くお礼申し上げます.

地域講演会

 地域講演会では,「六花の美とサイエンス~旭岳の雪に惹かれて~」と題し,油川英明先生(NPO法人雪氷ネットワーク,元北海道教育大学教授)にご講演いただきました(写真1).大雪山旭岳においてこれまで観察・撮影してきた雪結晶の写真を用いて,雪には裏表があることや,二つと同じものが無いと言われるほどの多様さとその分類について,また,旭岳にはなぜ美しい雪が降るかなどの雪結晶の成長に関わることを,これまでの人工雪の実験をもとに説明されました.講演の最後に,雪結晶についての顕微鏡写真の撮影方法とレプリカの作り方を実演的に紹介していただきました(写真2).参加者は約50名で,冬休みの自由研究を行っている小学生から写真や理科教育に興味を持つ大人までと多彩であり,講演後の質疑も活発に行われ,大雪山の麓にあり写真の町に暮らす町民の雪結晶への関心の高さが伺えました.

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写真1 油川先生による講演の模様

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写真2 油川先生による顕微鏡写真の実演

雪氷楽会in東川町

 屋外ではひがしかわ氷祭り会場内(羽衣公園)において「雪の観察会」,「除雪・雪下ろしグッズ体験」を行い(写真3),屋内では「道草館」(東川町道の駅)にて「アイロンビーズで雪の結晶をつくろう」を実施しました(写真4).

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写真3 雪氷楽会の屋外ブース

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写真4 雪氷楽会の屋内ブース

 雪の観察会では,積雪断面を切り出し,参加者がルーペーと雪の観察シートを使って積もった雪の結晶を観察して頂きました(写真5).また,前日に講演された油川先生の指導により,顕微鏡による雪結晶のレプリカ観察も行いました(写真6).「除雪・雪下ろしグッズ体験」では,各種除雪器具を展示し,実際の使用感を確認してもらい,安全な作業方法について解説しました.当日は天気に恵まれ,参加者は約150名でした.

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写真5 雪の観察会の模様

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写真6 顕微鏡による雪結晶の観察

 「アイロンビーズで雪の結晶をつくろう」では,アイロンビーズを用いて雪の結晶をデザインした作品を作成してもらい,雪結晶の美しさや多様性について学んで頂きました(写真7,8).参加者は親子連れを中心に約50名であり,作成スペースはほぼ満席の状態でした.会場には雪氷災害の注意点を分かりやすく伝えるポスターも掲示し,防災に関する啓蒙活動も行いました.

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写真7 アイロンビーズで雪の結晶つくり

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写真8 雪結晶の完成品.

 地元東川町と運営に参加頂いたスタッフの皆様の献身的な働きにより,無事,盛会に終わり,参加者の皆様にも楽しみながら雪氷学を学んで頂くことができました.
堤 拓哉(北海道立総合研究機構)

 

スタッフ
深見浩司(地質研究所),井上聡,小南靖弘(北海道農業研究センター),大鐘卓哉(小樽市総合博物館),荒川逸人(野外科学株式会社),堤拓哉,高倉政寛,阿部佑平(北方建築総合研究所),越高大輔(東川町教育委員会)

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