Japanese Society of Snow and Ice

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2010年度支部研究発表会

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2010年度支部研究発表会

2010年度 雪氷学会北海道支部 研究発表会

開催日:2010年6月9日(水)

開催場所:北海道大学 学術交流会館 小講堂

当日はプログラム等を配布いたしませんので,下記のPDFを各自で印刷してご持参ください.

  • 印刷用要旨付きプログラム(PDF
  • 掲示用ポスター(PDF

プログラム (発表12分 質疑3分)

 

10:00-10:05

開会あいさつ

支部長 高橋修平


SessionⅠ(雪崩・吹雪): 10:05-11:05

座長:阿部正明(北海道開発技術センター)

 

10:05-10:20
2010年1月に尻別岳で発生した雪崩の調査報告
澤柿教伸・中村一樹(北海道大学)・奈良亘(ノマド)・松浦孝之・三鍋良平・小野寺規之(北海道雪崩研究会)・池田慎二(日本雪崩ネットワーク・新潟大学院)・雪氷学会北海道支部雪氷災害調査チーム
 
2010年1月16日,尻別岳南西斜面で雪崩が発生し,山スキーツアー9人パーティの2人が巻き込まれ,うち1名が死亡した.雪崩発生の翌々日の18日に,雪氷災害調査チーム・日本雪崩ネットワーク・北海道雪崩研究会の混成調査隊を組織して,GPS測定によるデブリ範囲の測量と埋没位置の特定,破断面と埋没地点の積雪断面調査を行った.今回の雪崩は,面発生の乾雪表層雪崩である.破断面の断面観測では,こしもざらめ雪の弱層となった積雪層を確認することができた.これにより,旧雪内の弱層が崩壊したことが原因と判断される.
 
10:20-10:35
2010年2月下旬に広域に発生した全層雪崩について
中村一樹(北大地球環境科学研究院) 石本敬志(日本気象協会北海道支社)
 
2010年2月25日は低気圧が北海道に接近し,日本海側を中心に雨や雪が降った.この日は,南から暖かい空気が入って10℃を超える地点が多くなり,道内各地で2月の日最高気温第1位を更新した.翌26日は寒冷前線の通過により,主に日本海側と太平洋側西部で雨や雪が降った.この高温と降雨が原因と考えられる全層雪崩が広域で発生し,26日には日勝峠が通行止めになった.発生した雪崩の状況と,国道274号沿いなどで実施した雪崩発生前後の積雪断面観測結果,及び気象の状況について報告する.
 
10:35-10:50
平成22年1月にえりも町で発生した吹きだまり災害事例報告
吾田洋一・横山博之・伊東靖彦(寒地土木研究所)・山田毅 (札幌開建深川道路事務所)
 
平成22年1月5日から6日にかけて,北海道の南海上で発達した低気圧による暴風雪の影響により,えりも町大和の一般国道336号で吹きだまりが発生し,通行止めとなった.これにより,車両約50台が立ち往生し,運転手と同乗者 約100人が町役場や近くの集会場などに緊急避難した.本報告では当日の気象状況,災害の発生と対応の状況,吹きだまり量等を調査した結果をとりまとめ,発表する.
 
10:50-11:05
3Dレーザースキャナを用いた模擬住宅地の吹きだまり測定
飯沼弘一・小金森聖陽・荒川逸人(野外科学)・堤拓哉(北海道立総合研究機構)
 
模擬住宅地の吹きだまり等による積雪分布を把握することを目的に,実物大モデルを用いた積雪分布観測がおこなわれている.これまでは,モデル周囲に雪尺を等間隔に設置し,雪尺の目盛りから積雪深を計測をおこなっていた.昨冬期は,3Dレーザースキャナを用いた積雪深分布観測を実施した.3Dレーザースキャナ観測をおこなうことにより,従来の積雪分布観測と比べ,高密度の積雪深データを得ることができたので報告する.
 
 

Session II (防雪柵・林):11:10-11:55

座長:澤柿教伸(北海道大学)
11:10-11:25
粗度区分を考慮した防雪柵の設計風速に関する検討
伊東靖彦・山田毅・松澤勝(寒地土木研究所)・西田浩平(雪研スノーイーターズ)
 
現在,防雪柵の設計に用いる風速は,再現期間30年の期待値が用いられており,「道路吹雪対策マニュアル」に気象官署における道内の期待値(設計風速)が収録されている.マニュアル発刊後年数が経過しており,近年の気象状況を設計風速に反映するため,再計算を行った.この際,設計時に遠く離れた気象官署のデータを使うことも少なくないことから,掲載箇所数を増加させるためアメダス地点で同様な計算を試み,あわせて粗度区分にあわせた補正を加えて,道内の設計風速を計算したので報告したい.

11:25-11:40
成林しつつある道路防雪林の維持管理手法について〜一般国道40号天塩町雄信内の事例より〜
阿部正明・檜澤肇・北村有樹士・斎藤新一郎(北海道開発技術センター)
 
一般国道40号雄信内防雪林は,昭和56年〜平成16年に造成が進められ,現在では防雪効果が発現し始めている.しかしながら,防雪林内において,被圧,幹頂部叩き,枝叩き,草本類との競合,枝張り不足,雪害,過密などによる防雪林の成長不良が確認された.著者等は,これら不成績要因に対応し,かつ,今後の健全な道路防雪林の成長を促進するための維持管理手法として,ヤナギ類前生林(保護林)等の伐採,下刈り,補植,無盛土間への客土,林内管理用道路の整備,裾枝打ち,間引き等について提案する.
 
11:40-11:55
防雪林を構成する木々の下枝の枯れ上がりとその対策について
斎藤新一郎(北海道開発技術センター)
 
防雪林を構成する木々は,常緑性針葉樹のトウヒ属種(ヨーロッパトウヒ,アカエゾトウヒ),モミ属種(トドモミ)が主体である.これらは,その樹形から,雪害(積雪の沈降圧,冠雪)にもよく耐えて,吹雪・地吹雪の捕捉に貢献する.けれども,成長にともない,サイズが大きくなると,光不足によって,下枝が枯れ上がってくる.これは,力枝と関係し,避けることの出来ない,生きた材料の宿命である.それに対しては,間引く,広い列間で植える,刈り込む,裾風抑えの生垣をつくる,防雪柵を低く残す,ほかの対策が必要である.
 
 

Session III (降・積雪の物理):1300-14:00

座長:中村一樹(北大地球環境科学研究院)
 
13:00-1315
着雪発達過程のシミュレーション計算法の妥当性評価
渡邊幸樹・○藤井敬太郎・吉松卓哉(北海道電力総合研究所)
 
五藤らが示した着雪発達過程のシミュレーション計算法(以下,本計算法)は,径間全体を分割区分し,一定量の降雪が電線上に付着して捻れ回転するものとして,着雪量等を計算する手法であり,当社では,本計算法に基づいて,カウンターウェイトが取り付けられている.現在,カウンターウェイトの取り付け方法の最適化に向けた研究の中で,本計算法の高精度化を実施しており,その前段として,電線サンプラによる人工着雪実験の結果と計算値を比較し,その妥当性を評価した.本講演では,その結果について報告する.
 
13:15-13:30
偏光干渉色による雪結晶の顕微鏡カラー写真撮影
油川英明(北海道教育大学大雪山自然教育研究施設)・小林裕美・津田将史(北海道教育大学札幌校)
 
雪結晶の顕微鏡カラー写真を偏光干渉色により撮影する方法を紹介する.すなわち,通常の顕微鏡において,二枚の偏光板によるクロスニコルに鋭敏色板を挿入し,さらに,顕微鏡の載物台にプラスチック板を取り付け,これを回転させることにより適当な干渉色を得ることができる.そして,雪結晶をクロスニコル外からの光により照射することで上記の干渉色を背景とした結晶が白く写し出される.また,対物レンズの先端にドーム型の反射鏡を取り付けることにより照明光が反射して,雪結晶はさらに白く輝くことになる.
 
13:30-13:45
リング付きベーン試験器による剪断強度測定精度の検証
日下稜(北見工業大学)・大場亜紀(北海道自然エネルギー研究会)・高橋修平(北見工業大学)
 
本研究では厚さ1cm未満の弱層の剪断強度を測定することを目的とし「リング付きベーン試験器」の試作を行い,その測定精度について検証した.従来型のベーンとの比較測定の結果,薄い弱層や氷板下の剪断強度測定に有効である事が分かった.シアフレームとの相関係数はR=0.92(データ数40)と比較的高い値を示した.測定は1層につき5回行い,その標準偏差は平均値の3〜30%程度であった.また,リングと積雪の摩擦を密度0.1〜0.4g/cm3で検証したが,摩擦の影響は見られなかった.
 
13:45-14:00
積雪の間隙特性に関する一考察
荒川逸人(野外科学)・和泉薫・河島克久(新潟大学災害復興セ)・石井吉之(北大低温研)
 
積雪の固有透過度は,積雪内の対流を支配する重要なパラメータであり,粒径と密度で表される.流体の移動の解明には,間隙構造からの関連付けが望まれるが,その事例は少ないのが現状である.本研究では,単一で一定の断面積をもつ円管束モデルを考え,積雪の間隙特性について考察した.その結果,円管の迂回率τと,流動に関与している空気の円管直径に対する比率Raの2乗は比例することが導かれた.また,固有透過度等の実測値を適用したところ,同じ迂回率であれば霜系の雪質の方が流動に関与する比率が大きくなる傾向が示された.
 
 

Session IV (積雪・氷河・海氷):14:05-15:05

座長:荒川逸人(野外科学)
 
14:05-14:20
地中探査レーダー(GPR)による知床峠の積雪観測(2010年)
若林剛(北見工業大学)・木下陽介(五洋建設)・高橋修平(北見工業大学)
 
2010年3月19日,地中探査レーダー(GPR)を用いてウトロ側から知床峠頂上までの知床横断道路上の積雪を観測し,知床峠頂上から羅臼側までは雪尺ポールによる積雪観測を行った.今冬の積雪深経過を4地点のインターバルカメラによって観測した(2009/10〜2010/5).ウトロ側積雪深と羅臼側積雪深により知床峠横断道路の積雪特性について考察をした.ウトロ側から知床峠頂上までの積雪深の傾向は過去5年間の平均の積雪分布に近い結果となった.
 
14:20-14:35
2009年ネパールヒマラヤ・ヤラ氷河における氷厚探査
刀根賢太・杉山慎(北海道大学)・福井幸太郎(立山カルデラ砂防博物館)・藤田耕史(名古屋大学)
 
ヒマラヤでは近年の気候変化に伴って山岳氷河の縮小が進んでおり,水資源や氷河湖災害などの観点からその状況把握が急務となっている.発表者を含む研究グループは,ネパールヒマラヤ・ヤラ氷河における氷河流動状態を理解するため,2009年11月に現地観測を行った.GPR (Ground Penetrating Radar) とアイスレーダーを用いた氷厚探査から,現在の氷厚が約20-30mであることが判明した.またGPS観測によって氷河の流動速度が明らかになった.これらのデータを過去の観測と比較し,氷河変動の解明と数値モデルによる将来予測を実施予定である.
 
14:35-14:50
アラスカにおける冬季地表面の冷却過程の観測結果
中村文彬・榎本浩之(北見工業大学)・Kim Yongwon(アラスカ大学)・佐々木孔明(日立プラントテクノロジー)
 
本研究では森林,山岳,ツンドラなどの様々な地形や気候に特徴あるアラスカを対象にして温度計,水分計を設置し観測した.そのデータ解析を行い地中の水分量と凍結融解を見た.その結果水分量は海岸ツンドラ帯や森林帯が多く,陸域ツンドラ帯は少なかった.凍結時期は,ツンドラ帯の地表面0℃付近停滞期間が長くその後急激に凍結する.さらに,融解時期の地表面0℃付近停滞期間は森林帯では短く場所による差が小さかったのに対し,ツンドラ帯は長く場所による差が大きかった.ツンドラ帯では土壌水分がこれに関係していると予想される.
 
14:50-15:05
夏期北極海氷上におけるメルトポンド分布
田中康弘・舘山一孝・榎本浩之(北見工業大学)
 
海氷上にメルトポンド(水溜り)が増加するとアイスアルベドフィードバック効果により日射吸収量が増え,海氷融解を促進されると考えられている.このメルトポンドによるフィードバック効果を定量的に評価するため,2005年アメリカの観測プロジェクトHOTRAX2005・2008年中国の砕氷船上の現場観測から得られた画像・気象データを元に,航跡上のメルトポンド分布を調べた.船前方の海氷状況を撮影したカメラ画像を画像処理で定量測定を行い,各年でのメルトポンド分布を明らかにした.
 
 

Session V (道路Ⅰ):15:20-16:20

座長:尾関俊浩(北海道教育大学札幌校)
 
15:20-15:35
アラスカにおける凍結路面の光学的特性観測
Nuerasimuguli Alimasi・高橋修平・榎本浩之(北見工業大学)・金龍元(アラスカ大学)
 
2010年4月にアラスカ・ダルトンハイウェイ(フェアバンクス〜プルドーベイ)の約700kmの区間において凍結路面の光学特性観測を行った.観測項目は輝度による反射率,光沢計による光沢度(測定角度20°および60°),タイヤストリップ牽引による摩擦係数測定である.南部では乾燥,湿潤,シャーベットがある.ブルックス山脈の峠の南側ではシャーベット,水膜氷板,峠部では圧雪,峠の北側のツンドラ地帯では圧雪,アイスバーンが観測された.これらの観測結果について報告する.
 
15:35-15:50
つるつる路面による冬季歩行者転倒防止の取り組みについて
金村直俊(札幌総合情報センター)・金田安弘(北海道開発技術センター)・星野洋(シーイーサービス)・高野伸栄(北大工学研究院)・ウインターライフ推進協議会
 
札幌市内では冬期間だけで転倒による救急搬送が年間約800件発生し,大部分は歩道や横断歩道に形成される非常にすべリやすい路面(つるつる路面)での転倒が原因である.当協議会では,転倒防止を目標の一つとして,平成21年度冬季の約2ヶ月間に国土交通省の社会実験として,(1)「つるつる路面特派員」と称する市民による歩道状態の携帯電話による収集とWebサイトでの公表,(2)収集情報を元にした「砂まきサポーター」による砂の散布を実施したので,その結果と課題,今後の展望等について報告する.
 
15:50-16:05
マイクロ波放射計を用いた冬期路面の状態判別と摩擦抵抗の測定
渡邊直樹・榎本浩之・高橋修平・舘山一孝(北見工業大学)・山本朗人・田中聖隆(三菱電機特機システム)・高橋尚人(寒地土木研究所)
 
冬型事故を軽減するためには,危険性を周知させる必要がある.そこで,マイクロ波放射計を用いた凍結路面センサーを開発する.センサーにはマイクロ波放射計を用い,冬期路面状態(凍結,圧雪等)を判別する.マイクロ波放射計により取得される輝度温度より,路面状況を精確に判別できるようアルゴリズムを作成した.また,冬期路面の危険性について調べた.危険性の指標として,ポータブルスキッドレジスタンステスターにより路面のすべり摩擦抵抗値(BPN)を調べた.すると,輝度温度とすべり摩擦抵抗値に負の相関が見られた.
 
16:05-16:20
冬期気象条件下における交通事故発生形態について
高田哲哉・徳永ロベルト・高橋尚人(寒地土木研究所)
 
積雪寒冷な地域では,気温低下や降積等の気象条件により,冬期特有の交通事故等の問題が発生する.道路管理者は,安全で円滑な交通機能を確保するため,凍結防止剤の散布・除雪作業等の道路維持管理事業を実施している.しかしながら,昨今の厳しい財政事情下では,冬期道路管理の実施においてより一層の効率化が求められている.本研究では,より効果的・効率的な冬期道路管理へ向けた取り組みの一環として,冬期の気象条件下における交通事故の発生形態について調査・分析を進めている.本稿は,これまでの分析結果について報告する.
 
 

Session Ⅵ (道路Ⅱ・雪害):16:25-17:25

座長:杉山慎(北海道大学)
 
16:25-16:40
冬期道路管理における定量的指標の導入と活用について
高橋尚人・切石亮・徳永ロベルト・浅野基樹(寒地土木研究所)
 
路面のすべりやすさは,道路上の車両の運動性能に影響を与える要因であり,特に,積雪寒冷な地域では雪氷路面対策が重要な課題である.冬期道路管理のポリシー,業務実施体制,冬用タイヤなどの違いから一概に比較できないが,我が国の路面のすべりやすさの計測評価に関する試験研究は欧米に比べて盛んではない.本稿では,諸外国の冬期道路管理基準への定量的指標の導入,活用及び計測技術の動向をまとめるとともに,我が国の冬期道路管理における定量的指標の導入可能性について論じる.
 
16:40-16:55
精糖残渣(ライムケーキ)を活用したすべり止め材の効率的な散布方法に関する研究
大日向昭彦・徳永ロベルト・高橋尚人(寒地土木研究所)・河端淳一(NPO北海道産業技術支援協会)
 
ライムケーキとは甜菜から砂糖を製造する過程で発生する残渣である.北海道循環資源利用促進協議会では,ライムケーキを冬期道路のすべり止め材として活用することを検討している.当研究所では,検討の一環として散布試験を実施している.試験の結果,すべり抵抗値の向上を確認できたことから,より効率的な散布手法の検討を行った.現在,砕石を湿らせて散布する湿式散布が一般的に行われていることを踏まえ,ライムケーキの湿式散布を行い,散布前後のすべり抵抗値の変化を計測した.本稿ではその結果について報告する.
 
16:55-17:10
2010年1月17日に北海道石狩中部で局地的に発生した大雪(その1)-概要および雪氷災害調査-
尾関俊浩(北海道教育大学札幌校)・丹治和博・谷口恭(日本気象協会北海道支社)・金田安弘(北海道開発技術センター)・日本雪氷学会北海道支部雪氷災害調査チーム
 
2010年1月17日に北海道石狩中部を中心として局地的に発生した大雪は,短時間で最大80 cmにも達し,石狩市から北広島市の一部にかけて道路や鉄道の交通障害を引き起こした.日本雪氷学会北海道支部ではこの局地豪雪の調査チームを組織し,災害の実態と発生のメカニズムの調査を行った.本発表では,この大雪をもたらした総観的な気象状況と,道路,鉄道の交通状況の調査結果を報告する.さらに札幌市北部を中心に行った当日の行動に関するアンケート調査から,突発的な大雪に対する市民の交通行動の実態を明らかにする.
 
17:10-17:25
2010年1月17日に北海道石狩中部で局地的に発生した大雪(その2)-豪雪時の降雪の特徴-
金村直俊(札幌総合情報センター)・山崎学(野外科学)・丹治和博(日本気象協会北海道支社)・金田安弘(北海道開発技術センター)・日本雪氷学会北海道支部雪氷災害調査チーム
 
高速道路の通行止め,JRの運休などを引き起こした平成22年1月17日の豪雪について調査した結果,次のような特徴が見られた.降雪は,(1)石狩市から札幌市厚別区までの北西-南東の走行で幅10〜20kmの範囲に集中していた,(2)降り始め時刻は地域によらず同じであったが,降雪量の多かった地域では10時間程度にわたり降り続き,途中1時間に10cm以上という非常に強い降雪の時間帯が見られた.このような局地的で非常に強い降雪が通行止めや運休の直接的な原因となったものといえる.
 
 

 17:25-17:30 連絡事項(「北海道の雪氷」原稿執筆依頼など)

担当理事
 

 

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