海氷・湖氷

オホーツク海海氷
(巡視船「そうや」から撮影)
<形成初期の海氷>
グリースアイス

細かなフラジルアイスが浮遊しており、海面は油を流したように滑らかである。その中に直径10cm程度の小さな氷盤の「卵」(shuga)も見られる。
パンケーキアイス

左の「卵」が更に成長したものである。直径50cm程度で、互いに衝突して縁がめくれあがっているのが特徴である。
ニラス

静穏な成長状況においては、このような殻状の氷が形成する。風や波の作用で一部乗り重なっている(rafting)。
板状軟氷

パンケーキアイスが互いにくっつき合って、一回り大きな氷盤を形成しつつある事を示す写真である。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<一年氷>

直径10〜30mの板氷、小氷盤。表面は氷盤が互いに乗り重なって凹凸が数多く見られる。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<変形氷>
氷丘脈

海氷域内部では、氷盤どうしが衝突してこのようにせり上がった脈を形成している光景が数多く見られる。
(氷丘部をクローズアップ)

乗り上がったの氷盤ブロックの氷厚は10〜20cm程度と推測される。太陽光を通して透き通った青緑色に輝いており、美しい。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<流氷野 (1)>

あたり一面に広がった流氷原。氷盤どうしの衝突の影響で、表面は凹凸が激しい。それでも天候が良いせいか、激しい葛藤を乗り越えた後の穏やかな表情のように感じられる。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<流氷野 (2)>

凹凸の激しい流氷原にふんわりと雪が降り積もった様子。激しいリッジングの痕跡を包み込むような丸みを帯びた穏やかさが感じられる。人間に例えれば、人生の嵐を乗り越えた老人の穏やかな笑みのようである。
開水面から覗いた水面下の氷盤
氷盤が互いに乗り重なっている様子が観察される。表面の穏やかさとは裏腹に、ここには猛々しさがある。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<夕暮れの流氷>

ほとんど青と白二色からなる流氷域で、夕焼けは彩りを添える。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<Salt Flower>

(Close up)



(船上から採取して撮影)
非常に寒冷な気温の時、ニラスの表面には海氷中のブラインがしみあがってこのような大きさ5〜10mmの霜が形成されることがある。塩分は海水よりも高く、非常にしょっぱい。ちなみに観測時の気温はおよそ‐14℃であった。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<海氷上の動物>

あざらし
遠く水平線には幻氷も見られる。

おおわし
翼を広げた様は雄大である。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<ヘリで上空からみた海氷>

ニラス
互いに乗り重なった部分が矩形状になっているのが特徴である。

直径数百mの氷盤
1枚の氷盤も実は数多くの小さな氷盤の集まりである事が分かる。

小氷帯
氷盤が細長く連なっている。まるで川の流れのようなダイナミックな分布である。

知床連山と海氷
どっしりとした山の連なりを背景として、幽玄な雰囲気がある。

(写真提供:北大低温科学研究所)  





<海氷の結晶構造>

鉛直構造
上部には粒状、その下の短冊状の結晶が見られる。

水平構造

丸っこい粒状の結晶粒が卓越している。


水平構造

角々とした比較的大きなまとまりをもった結晶粒である。

(写真提供:北大低温科学研究所)  



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