「火星に降る雪」 平成16年度公開シンポジウム(社)日本雪氷学会
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火星に生き物って,いるのでしょうか?これは,現在の火星研究者のもっとも関心のあることのひとつです.液体の水もないような寒い星に,生物はいきていられるのでしょうか?
地球上の雪や氷の上には,雪氷生物(せっぴょうせいぶつ)と呼ばれる,寒い環境でも生きていける特別な生物がいます.もしかしたら,この雪氷生物のような雪や氷のなかでもくらせる生き物が,火星にもいるかもしれません.火星に生物がいる,もしくはいたとしたら,それはおそらく雪や氷の存在する北極や南極が可能性が高いと考えられます. 「火星に降る雪」では,この地球上の雪と氷の中で暮らす特別な生物を展示します.いったいどんな生き物なのか,顕微鏡をつかって目で見てみてください. |
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火星の隕石と,そこからみつかった微生物のような形をしたもの(電子顕微鏡写真).本当に火星に生物はいるのでしょうか? | ||||||||||||||||||||
Image : NASA JSC
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この隕石にみつかった微生物は,地球上のシアノバクテリア(藍藻)とよばれる生物に似ているといわれています.このシアノバクテリアは,どこにでもいる”藻”のなかまです.
「火星に降る雪」ではこのシアノバクテリアの実物を,顕微鏡で観察してもらって,隕石の微生物と比較します. 左の写真は,氷河の上に生息するシアノバクテリアの写真です. |
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地球の雪と氷の世界には,あまり知られていませんが”雪氷生物”とよばれる,いろいろな生物が棲息しています.左は,アラスカの氷河に生息している”こおりみみず”です.大きさは,約1cm.
「火星に降る雪」当日は,このコオリミミズの標本,できれば実物を展示します. |
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これは,氷河に生息する昆虫”カワゲラ”,日本の雪の上にも”セッケイカワゲラ”という種類のカワゲラが生息しています. | |||||||||||||||||||||
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これは,”赤雪”とよばれる,雪が赤くなる現象です.これはある生物の大発生によって雪が赤くなったものです.下の写真がその赤雪の原因となる生物である藻類の顕微鏡写真です.大きさは約0.02mm.
「火星に降る雪」では,日本の山でとれた赤雪を展示します.赤雪を顕微鏡で観察してみましょう! |
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