Japanese Society of Snow and Ice

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2015年度 地域講演会

紋別市:雪氷の世界

2015年度地域講演会の開催報告

 

1.事業概要

テーマ:雪氷の世界

開催地:紋別市

2015年度地域講演会ポスター画像

日時:2015年7月18日(土)14:00~16:00

会場:北海道立オホーツク流氷科学センター多目的講義室

参加者:約60名

主催:(公社)日本雪氷学会北海道支部

共催:北海道立オホーツク流氷科学センター

後援:紋別市

 

 ポスター画像(拡大)

 

 

2.講演会

1)雪害を考慮した建築設計手法について

北海道科学大学長 苫米地 司

発表資料

 

2)流氷の妖精 クリオネの生態

北海道立オホーツク流氷科学センター学芸員 桑原尚司

発表資料

 

3)南極での一年 -知られざるマイナス70℃の世界-

北見工業大学教授 亀田貴雄

発表資料

 

 

3.全体概要

 (公社)日本雪氷学会北海道支部では雪氷に関する啓蒙普及活動を目的として,毎年,地域講演会を札幌以外の北海道内各地で開催している。2015年度は「雪氷の世界」をテーマとして紋別市にて地域講演会を開催した(図1)。  講演会では,初めに,北海道支部長の苫米地 司先生より開催の挨拶があり,引き続いて開催地を代表して,高橋修平北海道立オホーツク流氷科学センター長から挨拶があった。挨拶に引き続いて,高橋先生からは恒例(?)の雪氷クイズが行われ,勝ち抜いた方には記念品が進呈された。

 図1 地域講演会の様子

図1 地域講演会の様子.

 1)の講演では,積雪地域では,建築に関連する何らかの雪害が毎年発生しており,この雪害は,建築設計の段階で積雪状況を考慮することで,大幅に軽減できることが,事例を紹介しながら模型も使って解説された(図2)。2)の講演では,流氷科学センターで通年展示をしているクリオネの学名や種類,不思議なクリオネの生態,オホーツク海でのクリオネの採取方法,クリオネの家庭での飼育方法などが紹介された(図3)。家庭でクリオネを飼育する場合には,ペットボトルに天然海水を入れ冷蔵庫に入れておくと良いとのことで、飼育密度は500mlに2-3匹程度が適当とのことであった。3)の講演では演者が1995年と2003年に越冬観測を実施した南極氷床内陸のドームふじ基地での雪氷・気象観測と3030m深までの氷床掘削,採取した氷床コア氷から推定された過去34万年間の気候変動などが紹介された。

 図2 模型を手にした苫米地氏の講演

図2 模型を手にした苫米地氏の講演.

 図3 桑原氏による講演

図3 桑原氏による講演.

 翌日の7月19日(日)10時から,北海道立オホーツク流氷科学センターにおいて「紋別わくわく科学教室」が開催された。これは流氷科学センターを主会場として2011年から開催されている「科学まつり」であり,今回は第5回目の開催であった。会場には30の実験屋台が出店し,1300人を超える参加者があり,大盛況となった(図4)。日本雪氷学会北海道支部としても「アイロンビーズで雪の結晶を作ろう」(実験担当:北見工業大学・白川龍生,準備担当:小樽市総合博物館・大鐘卓哉)を実施し,約100人の小中学生がアイロンビーズによる雪の結晶作りを楽しんだ。その他の雪氷関連の実験では,「地球を回そう-毎日の雪氷面積変化を見よう-(担当:高橋修平)」,「氷の不思議実験」(担当:北見工業大学・舘山一孝),「氷つり」(担当:北見工業大学大学院博士後期課程・田中康弘)が実施され,来場者で賑わった。

 図4 紋別わくわく科学教室

図4 紋別わくわく科学教室.

(北見工業大学・亀田貴雄)

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