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新書『雲を愛する技術』のご案内

雪氷のみなさま 荒木@気象研です. 12月14日に光文社新書から『雲を愛する技術』を刊行します. こちらの書籍は,雪氷学会関東・中部・西日本支部の後援として執筆をしました. 少々ご案内させてください ...


雪氷のみなさま

荒木@気象研です.
12月14日に光文社新書から『雲を愛する技術』を刊行します.
こちらの書籍は,雪氷学会関東・中部・西日本支部の後援として執筆をしました.
少々ご案内させてください.

本書は一般向けのサイエンス読み物という位置づけですが,
フルカラーで雲の写真や図解を300点以上盛り込んでおり,雲観測する際のハンドブック的にも使えるものになっています.

今年30年ぶりにWMOのInternational Cloud Atlasが改訂され,色々な雲に新しく名前が付きました.
(Asperitasとか,KH不安定の波状雲がFluctusとか)
これらの新しい雲や,雲の種・変種・副変種に加えて,雲内の氷晶が重要となる大気光象についても網羅的にまとめました.
雪結晶観測の取り組みや降雪をもたらす雲についても盛り込んでいます.

雲を楽しむというアプローチから,現象を楽しむために仕組みを知って気象情報を上手く使うことで,
いつの間にか雪氷・気象防災にも活きる知識が身につく,というものを意識して執筆しました.

また,今回は市民科学的な取り組みとして,全文先読み原稿を公開するキャンペーンを実施しました.
研究者や気象予報士,一般の方も含めて総勢685名の方にご参加いただき,多くのフィードバックをもらいました.
寄せられたコメントをもとに大幅に修正し,解説動画や映像資料も盛り込むことにしました.(動画はすでに公開中です)

Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4334043291/ <https://www.amazon.co.jp/dp/4334043291/>
動画リスト:https://goo.gl/bHdrWA

ぜひご高覧いただければ幸いです.
これをきっかけに若手が入ってくるなど,雪氷・気象業界の活性化に少しでも貢献できればと思います.
興味のありそうなお近くの方にも広めていただけると嬉しく思います.

最後に目次をつけておきます.どうぞよろしくお願いいたします.

***********
目次

はじめに
第1章 雲を愛するための基礎
1・1 雲を愛する技術とは
1・2 雲とは何か
1・3 雲を作る空気の性質
 水の相変化/水蒸気を含む空気のふるまい/水は0℃で凍らない
1・4 雲をなす粒子
 雲の中で起こっていること/雲とエアロゾル/水の粒たち/氷の粒たち
1・5 雲の人生を決めるもの
 雲ができる大気の層/雲が生まれる大気の条件/積乱雲が育つ大気の条件
1・6 雲と風の関係
 風が吹くワケ/気団の境目 ―前線と雲/雲で可視化される渦

第2章 様々な雲
2・1 十種雲形
 十種雲形とは/雲の見分け方
2・2 さらなる雲の分類
 雲の種と変種/撫でたい巻雲/穴を開けたくなる巻積雲
 巻層雲は氷と光の魔法使い/多彩な姿の高積雲/朧な空の高層雲
 雨を降らせる乱層雲/空を曇らす層積雲/手の届きそうな層雲
 食べたくなる積雲/荒天をもたらす積乱雲
2・3 特殊な雲たち
 雲の副変種/炎で生まれる火災雲
 人間活動による雲/滝に現れる雲/森に現れる雲
2・4 高層大気の雲
 真珠母雲の虹色の輝き/夜空で輝く夜光雲/宇宙へ繋がるロケット雲

第3章 美しい雲と空
3・1 大気による彩り
 光の特徴/雲と空の顔色を決めるもの/朝焼けと夕焼け/薄明の空の彩り
 薄明光線と反薄明光線/地球影とビーナスベルト
 幸せの輝き ―グリーンフラッシュ/光の魔法で生まれた虚像 ―蜃気楼
3・2 水の粒による彩り
 雨上がりの空の虹色/重なる虹色 ―過剰虹/4重の虹? ―反射虹
 雲粒が生み出す白い虹/太陽から広がる光の環
 影から広がる虹色の光 ―光輪/幸せは身近なところにある ―彩雲
3・3 氷の粒による彩り
 ハロとアーク/氷と光の初級魔法 ―ハロ/逆さ虹と水平虹
 虹色わんわん ―幻日/雲に映った太陽 ―映日
 ハロの外側に接するハロ ―外接ハロ/大きく広がる空の虹色 ―ラテラルアーク
 アークいろいろ/空にのびる光の柱 ―太陽柱と光柱
3・4 夜空の輝き
 月の映える空/月の表情の変化/月光による大気光象
3・5 電気で光る空
 空の雷魔法 ―大気電気象/高い空の輝き ―超高層放電/夜空で輝くオーロラ
3・6 汚れた空も愛おしい
 空の土魔法 ―大気塵象/霞の正体 ―ヘイズとスモーク
 砂の舞う空/海を越えてやってくる黄砂/ダストデビルと火災旋風

第4章 雲の心を読む
4・1 雲による流れの可視化
 山越え気流に伴う雲/ウズウズするカルマン渦列
 ケルビン・ヘルムホルツ不安定性の雲 ―フラクタス/空で波打つアスペリタス
 モーニング・グローリー・クラウド
4・2 雲が伝える大気の気持ち
 雲から生えた尻尾 ―尾流雲/飛行機雲と消散飛行機雲
 水と氷の狭間で ―穴あき雲/ジェット気流と巻雲
 積雲とクラウドストリート/海洋性の層積雲/大人しい霧と層雲
4・3 危険を呼びかける雲
 積乱雲のしくみ/世代を越えて1つに ―マルチセル
 回転する巨大積乱雲 ―スーパーセル
 発達する雲のかぶる帽子 ―頭巾雲/青空に広がる不穏な濃密巻雲
 嵐の前兆 ―乳房雲/ガストフロントを可視化する雲 ―アーククラウド
 迫る雲の壁 ―棚雲/スーパーセル特有の雲/竜巻寸前の雲 ―漏斗雲
4・4 災害をもたらす雲
 ゲリラ豪雨の正体/大規模水害をもたらす集中豪雨
 空から降る巨大な氷の塊 ―降雹/落雷は落ちてない?雷のサイエンス
 雲が生む竜巻と突風/温帯低気圧の一生 ―そして爆弾低気圧へ
 巨大な激しい渦 ―台風/豪雪のメカニズム
4・5 怖がられることの多い雲や空
 地震雲はあるのか/レーダーで見えるもの

第5章 雲への愛をもっと深める
5・1 雲と遊ぶ
 雲と触れ合う/雲に心を映す/雲を撮る/離れていても遊べる
5・2 身近な雲科学で遊ぶ
 雲物理遊び/雪遊び/虹遊び/流体遊び
5・3 雲と上手く付き合う
 「感天望気」のススメ/雲の先読みツール/来るのがわかればゲリラじゃない
5・4 雲への愛を伝えよう

あとがき/動画一覧/参考文献/スペシャル・サンクス

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Kentaro ARAKI
Researcher, Forecast Research Department,
Meteorological Research Institute, JMA
1-1 Nagamine, Tsukuba, Ibaraki 305-0052, JAPAN
Phone: +81-29-853-8647 (direct)
URL: http://www.mri-jma.go.jp/Dep/fo/fo3/araki/
E-mail: araki _at_ mri-jma.go.jp



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