2015年度

2015年度 気象水文分科会オーガナイズドセッションならびに総会

日 時:9 月 14日(月)研究会16:30~18:00,総会18:00~18:30

 所:雪氷研究大会(2015・松本) 信州大学理学部講義棟第7講義室

 

オーガナイズドセッション

今年度のオーガナイズドセッションは「山の雪と里の雪~現地観測と大気循環場から見える特徴~」というテーマで開催し,富山大学の青木一真教授と海洋研究開発機構の山崎哲研究員に話題提供をいただいた.青木教授からは,富山市と標高2,450mの室堂平の積雪の話があった.室堂平では毎年,富山大学を中心に積雪断面調査が実施されており,2015年の室堂平の積雪は6m36cm(4月17日)で2014年とほぼ同じであった.ただ,調査地点の近傍の稜線にほとんど雪がなかったり,雪の大谷には19mの積雪があったりと積雪の不均一性が大きいことが特徴であった.また,青木教授からは富山に飛来する黄砂やエアロゾル,バイオエアロゾルの話があった.山崎研究員からは,最初に総観規模の天気図をもとにした山雪型・里雪型の基本的な話があり,その後,より時空間スケールの大きなグルーバルスケールの偏西風波動と山雪・里雪との関連性に関する話があった.その中で,山雪型は大気のブロッキングと関連している可能性が高い一方,里雪型は大陸からの純粋な寒気の流れ込み時に起こることが多いという興味深い解説があった.2件の話題提供と質疑を通じて,山雪・里雪に関する新しい知見を得る可能性が見出せたのではないだろうか.

 

気象水分分科会総会

議長:山崎剛会長

(1)新会長(山崎剛会長)挨拶

昨年度の分科会総会で,今期の会長に選出された東北大学の山崎剛新会長から挨拶があった.新会長より今期からの分科会の新体制の報告があり,幹事長,幹事4名及び監事1名の紹介があった.

(2)事業計画・収支報告

2014年度の収支は収入・支出とも0円であった.また今年度の事業計画を報告した.

(3)その他

分科会の案内が雪氷研究大会のWEBで見れないという報告があった.分科会としては早めに情報を流すと同時に大会実行委員会の申し送り事項として改善をお願いすることとなった.今回の分科会開催にあたり共同開催の打診があったが,調整ができず合同開催を見送った.次回は早めに調整し,他の分科会との共同開催を模索することとなった.最後に,メーリングリスト(ML)の運用に関する質問があった.これまでMLは分科会に参加した人を加える形で管理してきたが,所属やメールアドレスが変わった人もいるため,近いうちに一度整理することとなった.

 

(気象庁気象研究所 川瀬宏明)

 

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